狭心症・大動脈瘤などの心臓病専門病院・大崎 東京ハートセンター｜ブログ｜

<br/>とんでもないへまをやらかしました。
明日の手術の冠動脈造影の動画がない！
ご家族が御自宅においてこられたとのこと。
旧佐竹藩の御領地からお越しの患者さんです。
ご家族にしてみれば外来診察で私に確認してもらっているからもう必要ないとお考えになり、
家に大事にしまってあるとか。
無理もありません。こちらが説明しなかったのですから。
どうしよう！？
先方の病院の循環器内科医に電話すると御親切に複製をいただけるとか。
なんと寛大な先生！
ところが移送の方法がありません。
冠動脈造影の動画はCDです。
医療機器メーカーの友人に相談すると
「そこに出張している社員がいるので、頼んでみます」
１２時間後にリレーでCDが私の手元に届けられました。
実にありがたい話でした。
業務の一環ですから公正取引協議会の定める「饗応」にはあたらず、
またお金もかからなかったので税務当局の関心事でもないものと思います。
それにしても佐竹藩は関ヶ原で西軍についたおかげで移封。
新天地で居城の造営場所を巡って藩主と旧藩主の勢力が対立します。
結果、幕府へのお許しを得るための書状が二通できあがることに。
旧藩主の勢力はそれを先に江戸に届けようと早馬のリレーで、藩主側はむしろゆっくりと江戸表に飛脚で上表します。
これは藩主側の作戦でした。早馬でついた書状に幕府は警戒を強めます。幕府は「反乱」が怖いのです。
東北を縦断する情報伝達手段を持つ旧藩主勢力を敵視するのです。そして愚鈍な現藩主勢力を用い、今の秋田市が出来上がったとか。
ちなみに旧藩主勢力の候補地は角館であったとか。
ゆっくりでよかった佐竹藩。
早すぎて悲劇となった話もあります。
司祭がのろのろ手紙を届けたために、ジュリエットの策略を知らせることができず、
あわててベローナ舞い戻ったロミオがジュリエットが死んだと思って毒を呷る、というはなしもありますね。

写真について
秋田築城を裁可した秀忠が造営した三門（知恩院の山門は「三門」を呼ぶそうです）。
上層の「華頂山」の扁額は霊元天皇宸筆と言われています。